今日、東黒部の堤防道路を走っていた時、本当は麦畑だろうと
思うが稗がびっしりと繁殖して麦がほとんど見えない田んぼを
見つけた。
原因は
・除草剤をつかわなかった。
・機械除草をしなかった。不十分であった。
・除草剤の種類を間違えた。
・麦の栽培を諦めた。
などいくつか考えられるが本当のことはわからない。
ただ言えることは麦の収穫は絶望的ということである。

以前、ペニシリンの多用で病原菌がペニシリンに対して耐性(抵抗性)
を獲得したという記事を読んだことがある。
薬を使うと最初は薬で大部分は死滅するがそのうち突然変異などで耐性を獲得する。
するとその菌は薬の効果が全く効かないので繁殖することになる。
するとその菌に対してまた新種の薬を使うことになり・・・菌もまた徐々に耐性を
持つものが現れて結局薬を使う場合はいたちごっことなるのである。
我々人間でも一定の薬を飲み続けているとその量を徐々に増やさないと一定の薬効が
現れないことがある。
また一定の期間ごとに別の薬に種類を替えたりすることも多い。
つまり薬を使う限りこの「耐性」との戦いを余儀なくされるのである。
最後には除草剤が全く効かない「
スーパー雑草」を誕生させてしまうのである。
除草剤の誕生秘話として・・・
自分の年老いた母親が腰を折って田んぼの雑草取りをしている姿を見て
なんとか楽をさせてやりたいと思って研究を重ねてついに除草剤を完成させた
ということであるが、この除草剤の完成でそれまで機械除草機の開発に
しのぎを削っていたメーカーは開発をストップしてしまったとか。
最近は無農薬栽培が見直されつつあるため開発は再開されつつあるが
30~40年もの間、開発が止まっていたことの影響は大きいと思う。
この間に除草機の開発競争がもし続いていれば現在はもっと高性能で斬新な方式の
除草機が世に出ていただろうと思うと無農薬栽培農家にとって除草剤の完成は
とても残念な気がしますね。
今の慣行栽培の農家は常に化学肥料と除草剤をセットで使っていますから
除草剤を使わない栽培は全く分からないしそんな技術もありません。
除草剤を使わない米つくりでは主に機械除草を行っていますがこの方式での
最大の栽培面積は5町くらいまでと思ってます。
大規模化して何十町もの田んぼを管理するのに除草剤なしではとても無理と
思います。
大規模化と除草剤はまたまたセットで使うということですね。